株式会社トヨタレンタリース東京
代表取締役社長森 計憲

代表取締役社長 森計憲

レンタカー会社

お客様に「おいしいところだけ」を提供したい

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はじめに

昭和12年の創業以来、クルマ社会を牽引してきたトヨタ自動車。
そのトヨタのグループ会社である「トヨタレンタリース東京」にて代表取締役社長を務めるのは、神戸大学経済学部を卒業後トヨタ自動車に入社し、長年世界のトヨタの看板を支えてきた森 計憲(もりかずのり)さん。
クルマの「所有」から「使用」への流れが顕著な昨今、「おいしいところだけをお客様に提供していきたい」と語る森さんに、仕事に対する想いやクルマの持つ可能性、今後の課題などについてお話を伺いました。

インタビュー

トヨタの80年の信用を守るために

株式会社トヨタレンタリース東京 社長 森計憲

「世界のトヨタ」という看板を背負うことについて、どのような想いを抱かれてきましたか。

「トヨタ」という看板は、約80年という歴史において、我々の諸先輩方がお客様の期待を裏切ることがないよう努めて得た信用を、ひとつひとつ積み上げてきた結果でき上がったものです。

しかし、そのように営々と積み上げてきた信用も、崩れるのは一瞬のこと。諸先輩が築き上げてきた信用を自らが携わった業務によって失うことがないよう、精一杯努めてきたと自負しています。

これまでの業務で大きな苦境にあったとき、どのように考え、ご対応されてきましたか。

業務遂行の上で、我々と異なる考えを持つ相手方との交渉事など、思い通りに進まないことも多々ありましたが、「5勝4敗1分けでも勝てれば良し」と考え、また、「負けても命までは取られまい」と割り切ることで乗りきりました。

お客様に「おいしいところだけ」を提供したい

クルマの「所有」からリースという「使用」へ移行する中で、クルマ社会はどのように変化していると言えるでしょうか。

クルマを「愛車」と呼び、愛着のある持ち物として「所有」する形態は、昔も現在も変わらず存在しています。

しかし、クルマが公道を走るためには、登録や自動車保険への加入、車庫の手配、給油、定期的・必要に応じた整備等々、たくさんの下準備が必要です。このような煩雑な負担を、クルマ本来の効用である「移動や運搬を必要なときに必要なだけ享受する」という目的のために所有者が負うのは、それに相応するメリットがなければ割に合わないと言えます。

そこで、このような負担を専門家である我々が請け負い、「おいしいところだけ」をお客様に提供していくこと。これがリースやレンタカーの特徴です。クルマがコモディティ化した現代においては、より一層簡単で便利な「使用」への普及が進んでいくでしょう。

東京の本社機能や多様な ニーズに応える取り組み

株式会社トヨタレンタリース東京 社長 森計憲

東京という地域の特性に合わせた経営方針やコミュニティーとしての取り組み等はありますか。

東京は地価や人件費が高く、経営を維持していくうえでの負担は大変なものです。しかし、その一方で、クルマを「使用」する分量に応じて応分の対価を払っても良いとする多様な客層が多く存在する地域でもあります。なので、立地や営業時間、予約の手間などの多様なニーズをどのように取りまとめて「一台分の需要」に仕立てられるかが、東京という地域特性に合わせた経営方針です。

また、東京には企業の本社機能も多く存在していますので、東京の本社に居ながらにして、日本全国の支社や世界中の出先でのクルマの利用手配が可能であることをアピールしていくことが、東京に拠点を置く我が社に課せられた経営課題と認識しています。

経営者として、社員にどのように接することを心掛けていますか。また、どのような目標を持って指導・教育されていますか。

我が社の社員には、若い社員やパートスタッフの方々もたくさん在籍しており、そのロケーションも多数に分かれているため、私が直接接する機会が少ない社員も多いのです。なので、社員と会う機会があったときは、緊張させないよう笑顔で接することを大切にしています。

また社員一人一人に、自分自身で考え判断できる人間になってもらいたいとの想いから、結論のみに焦点を当てるのではなく、その結論に至るまでのプロセスをできるだけ説明するよう心掛けています。

クルマの効用の最大化とさらなる負担の軽減

クルマのリース・レンタル市場の今後の課題は何でしょうか。

まず、今後も「所有」から「使用」への流れはとどまることはないでしょう。現状は、「リース」・「レンタル」・「カーシェア」の3つの使用形態があり、これらはそれぞれ「長期間」・「短期間」・「短時間」の使用という利用期間と時間の違いによって区分されています。しかし、こういった区分も、「所有」から「使用」への移行が進んでいくにつれ、あまり意味のないものとなっています。また、「運送」と「使用」との境目もどんどん曖昧になっていくでしょう。

こういった流れの中で、今後リース・レンタル市場が解決すべき課題は、クルマが持つ「自分の行きたいところへ、行きたいときに行ける」という効用を最大限に発揮しながら、そのために背負う運転や駐車などの負担をどこまで小さくしていくことができるか、という2つがメインとなります。

法令などの制約もあるため一足飛びに解決するのは難しいと思いますが、クルマの電動化や自動運転技術など、テクノロジーの進化の恩恵を受けながら、これらの課題を解決した者が次の勝者となるでしょう。

ビジネスの有用な「手段」として 提供したい

株式会社トヨタレンタリース東京 社長 森計憲

クルマのリース・レンタカー専門会社として、法人に対し今後どのような提案をしていきたいですか。

クルマによる「移動や運搬」は、ビジネスの目的を達成するための手段です。ですから、法人のお客様にはこの手段をより安全・快適に、かつ簡単・便利に提供していき、「クルマを使用すること」がビジネスにとって有用なツールであることをアピールしていきたいと思います。

カーシェアが普及・拡大する中で、個人のニーズはどのように変化していくでしょうか。また、どのように応えたいと思われていますか。

レンタカー型のカーシェアの普及は今後も増えていくでしょう。近年では、比較的少人数での短距離移動や短時間の利用が多いと聞いているので、機材は一般的な乗用車やミニバンから1~2人乗りの小型のモビリティに移行していくのではないでしょうか。
機材の開発状況や法令整備の進み具合を睨みつつ、需要の動向を見極め、事業化の可能性を探っていきたいと思います。

経営者として、今後企業としてどのように成長、またはどのような人材を育てていきたいと思いますか。

クルマのリースやレンタルを活用して頂くことで、お客様が目的のために有限の時間を最大限活用し思い描く成果を出していくためのお手伝いをする。このような企業として成長していくために、お客様が本当に望んでいることを汲み取れる感性を備えた社員を多く育てていきたいと思います。

クルマは新しい世界への「道」

株式会社トヨタレンタリース東京 社長 森計憲

クルマを自由な形で使用できることは、人生をどのように彩り豊かにしてくれるでしょうか。

道さえあれば、誰にも左右されず、行きたいところへ行きたいときに行ける。それによって行かなければ知ることもなかった世界を見ることができ、そうやって世界が広がることは自分自身の考えを拡げ、できることの範囲や可能性を広げていくことに繋がります。

クルマという有用なツールを通し、多くの場所に出かけ、自分の目で見て味わって、次の世界を創っていって欲しいと思います。

これからの社会を担っていく方々に伝えたい、業界を問わず社会人として大切にすべきことは何でしょうか。

今後の社会は、どんどんボーダレスとなっていくでしょう。テクノロジーの進化によって言語の壁もなくなるかもしれません。益々グローバル化する社会に対応するためにも、積極的に視野を広げていき、自らの可能性に賭けて欲しいと思います。

最後に、トヨタの創始者・豊田佐吉の言葉を皆さんに贈ります。

「障子を開けてみよ、外は広いぞ」。

社名・役職などはインタビュー当時のものです。

インタビュー:2017年11月

経歴

昭和34年 2月生まれ最終学歴 神戸大学経済学部
昭和57年4月

トヨタ自動車販売株式会社(現トヨタ自動車) 入社

平成16年1月

レンタリース部 経営総括室長

平成17年1月

国内販売店部 販売店経営室長

平成21年1月

レンタリース部長

平成23年1月

レンタリース事業部長

平成28年1月

株式会社トヨタレンタリース東京へ出向

同社 顧問に就任

平成28年6月

同社 代表取締役専務に就任

平成29年6月

同社 代表取締役社長に就任

※株式会社トヨタレンタリース東京は、2018年4月1日にトヨタフリートリース株式会社と統合し、新会社「トヨタモビリティサービス株式会社」となっています。

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