株式会社イオンファンタジー
代表取締役社長藤原 信幸

株式会社イオンファンタジー 藤原信幸

サービス業

知育、体育、食育など、
これからは「育」を軸に事業を
展開していきたい

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はじめに

今回のリーダーは、株式会社イオンファンタジー、代表取締役社長の藤原信幸さん。
親子で遊べるアミューズメント施設「モーリーファンタジー」やインドアプレイグラウンド「キッズーナ」など、子どもたちが安心・安全に遊べる施設を展開している株式会社イオンファンタジー。日本全国の商業施設だけでなく、アジアを中心に海外でも施設を展開しています。そんな株式会社イオンファンタジーの代表取締役社長 藤原信幸さんにお話を伺うことができました。藤原さんが歩んできたキャリアや、イオンファンタジーが今後取り組んでいくビジョンについて語って頂きました。

インタビュー

マクドナルドでのアルバイトが、 その後のキャリアのベースになっている

株式会社イオンファンタジー 藤原信幸

藤原社長はイオンファンタジーに入社する前、いろいろな仕事をなさってきたとお聞きしましたが…?

もともと人と接する仕事に興味があり、高校生の時にマクドナルドでアルバイトをしました。このときの経験が私の仕事の原点になっていると思います。

マクドナルドでは指導をする社員たちが、アルバイトと密にコミュニケーションをとって、彼らのモチベーションを上げることがすごく上手でした。接客業の楽しさを実感したとともに、社員の姿勢をカッコ良いと感じましたね。そして、高校卒業後もアルバイトを続けてマネージャーも経験し、そのまま就職。25歳で店長になりました。

その後はダイエーグループの子会社や、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などに転職します。どちらも飲食に携わる仕事をしていました。そしてUSJでレストラン事業に携わっていたときに、イオンファンタジーから「キッズレストランを日本国内で展開したいから、一緒にやってみないか」という話をもらいました。面白そうな仕事ですし、東京で離れて暮らしている両親と家族のことを考えていたタイミングとも重なったので、2004年にイオンファンタジーへ入社することにしました。

キッズレストラン事業が凍結 退社を考えたときに与えられたミッションとは?

株式会社イオンファンタジー 藤原信幸

イオンファンタジーへ入社して、キッズレストラン事業は順調に進んだのでしょうか?

入社して3ヵ月ぐらい経ったとき、キッズレストランの事業計画を、イオン株式会社の岡田社長にプレゼンしました。私自身の手作りでプレゼン用に店舗のミニチュア模型を作るほど気合を入れ、岡田社長から「面白い」という言葉も頂けました。しかし、私たちの事業計画で試算していた利益は、岡田社長にその場で「やってみてもよい」と言って頂けるレベルには及ばないものでした。結局入社して1年後の2005年夏、当時のイオンファンタジー社長から飲食事業は凍結すると告げられました。

私は、「食・アミューズメント・エンターテインメント」の3つは親和性が高いビジネスだと思い、キッズレストラン構想に意欲を持ってイオンファンタジーに入社しました。それなのに、「飲食事業が凍結されたら何をしたらいいのか」という気持ちになりましたね。当時はアミューズメント事業にあまり興味がなく、退職したいと当時のイオンファンタジーの社長に伝えたら、出張のため東京駅に出ていたところを呼び戻されて、とても怒られました(笑)。そのとき、「お前には次のステージがある」と言われ、退職を踏みとどまりました。


「次のステージ」とは、どんな仕事だったのですか?

海外事業です。2005年当時、イオンファンタジーはマレーシアで3店舗フランチャイズ展開をしていました。マレーシアは子どもが多い国で、今後出店に力を入れていくために、フランチャイズの担当マネージャーとしてマレーシアの店舗のサポートしていく役目を言い渡されました。

マレーシアでの業務を経て中国で社長業を経験後、 日本で代表取締役に就任

株式会社イオンファンタジー 藤原信幸

マレーシアにはしばらく駐在したのですか?

マレーシアは90日間であればビザ無しで滞在できるので、長期出張という形式で日本との間を行ったり来たりしました。2006年にはイオンファンタジーはマレーシアで一気に6店舗ほど増え、そこから年間3~4店舗ぐらいのペースで増えていきました。

また、同じく2006年にはイオングループ自体が中国へ積極的に進出すると発表していたので、中国の現地調査にも携わることになりました。そのため2007年前半ぐらいまでは、日本、マレーシア、中国の3拠点を行ったり来たりしていましたね。

2008年、北京にイオンモール1号店がオープンしたことをきっかけに、現地の駐在員となりました。2012年にはイオンファンタジー北京(現イオンファンタジー中国)の社長(董事総経理)に就任し、2013年からは、ある程度計画通りに出店できるほどになりました。そして、2018年4月末でイオンファンタジー中国からは離れ、5月に日本のイオンファンタジーの代表取締役社長になりました。

代表取締役社長に就任したときはどんなお気持ちでしたか?

プレッシャー以外の何物でもなかったです。私は、イオンファンタジーではほとんど海外事業の仕事しかやってきていないので、正直言うと不安でした。ですが純粋に、この会社をもっと大きくしたいと思いましたし、今も従業員やその家族を幸せにしたいということしか考えていません。

積極的にコミュニケーションをとることで、 現場のスタッフを元気にしたい。

株式会社イオンファンタジー 藤原信幸

子どもに関する事業を手掛けるにあたり、社員の皆さんにどういう気持ちで仕事に取り組むよう教育されていますか?

代表取締役社長に就任後、現場を見て回りましたが、業績が上がっている一方で、色々と現場に負担がかかっていると感じました。少し悪い表現をしてしまうと、現場のスタッフが疲弊しているなと。それを見て、エンターテインメントの会社であれば、お客様を楽しませる前に自分たちが楽しめないとダメだと思いました。

そこで、スタッフが抱えている負担や疲労の原因を、いかに軽くするかということに注力しています。例えば店を回ると、必ず最初に店長に「店の問題点を教えて」と聞いています。スタッフに対して「もっと元気だしなさい」とか「笑顔になりなさい」というようなことを言ったことはありません。こういった言葉は指示や命令にも聞こえてしまい、スタッフが心から楽しむことも笑顔になることもできなくなってしまうからです。

こうした行動はマクドナルドで働いた経験がベースになっています。元気がないスタッフがいれば「どうしたの?元気ないね」と声をかけて、冗談を言いながらコミュニケーションをとっていました。そうすれば、相手もいつのまにか自然に笑顔になっていたんですよね。言葉で「笑顔になりなさい」と言う必要はないんです。

今、働き方改革が注目されていますけれど、まずは従業員とコミュニケーションをきちんととって、「困っていることはない?」と聞くことが一番大切だと思っています。そうやって聞いてくれる人の存在があれば、会社を辞めてしまうことはないと思います。

知育、体育、食育など、これからは「育」を軸に 事業を展開していきたい

株式会社イオンファンタジー 藤原信幸

イオンファンタジーがこの先目指していくところは、どういうところですか?

世の中の少子化問題は、「子どもとファミリー」をターゲットにする私たちにとって、どちらかというと向かい風かもしれません。しかし、そんな中でも、「育」を軸にすれば、まだまだビジネスチャンスがあると思っています。例えば、『知育・体育・保育・食育・徳育』など。今までは「子どもが遊ぶ場」ということで「遊育」を手掛けてきましたが、そのノウハウをこれらの「育」にも活かせるのではと考えています。

そのためにも、いまは遊びと学びを届けるオンリーワンの「エデュテイメント(学びとエンターテインメントの造語)」企業になることを目指し、そういった取り組みも開始しています。最近では、2020年から小学校でプログラミングの授業が始まることを受けて、今年(2019年)の7月から期間限定で外部が開発したアートとプログラミングを学ぶプログラムを実施しました。IoTデバイスとiPadを使って遊びながらプログラミングの基礎を学ぶことができるという内容です。

プログラムを開催した場所は、お子さまが一人でも入場できるプレイグラウンド「スキッズガーデン」の一店舗。単に施設に来て遊ぶだけでなく、遊びの中に学びを入れてみたのです。

このように、遊びと学びが同時にできる、そうしたきっかけづくりを担っていくことが、イオンファンタジーの新たなビジョンだと考えています。

子どもも社員も、チャレンジする機会を見失わないでいてほしい

株式会社イオンファンタジー 藤原信幸

若い世代に向けて、社長からメッセージをお願い致します。

まず若い親世代の方たちにお伝えしたいたいのは、子どもにもっと冒険をさせてほしいということです。今はゲームなど「個」で遊ぶものが増えていますが、子ども同士が協力する遊びも取り入れてほしいし、外の世界にも目を向ける機会を作ってあげてほしいと感じていますね。その中で子ども達は相手との距離感やコミュニケーションをどう取るべきかを学んだり、視野を広げたりすることもできるでしょう。

社員に対しては、チャレンジしろということを言っています。弊社には日本国内にも優秀な社員が揃っているのですが、どこか抑圧されているような感じが見受けられるので、「自信があるなら、やってみたらよろしい。責任は私がとるから」と伝えています。私は「失敗したら反省すればそれで良い。仮にあなたが失敗しても会社は潰れない」という発想ですから、若い人にはチャレンジ精神を持ってほしいです。

社名・役職などはインタビュー当時のものです。

インタビュー:2019年8月

経歴

平成16年5月

イオンファンタジー入社

平成17年9月

業態開発グループマネージャー

平成18年9月

海外プロジェクトマネージャー

平成20年1月

イオンファンタジー北京(現イオンファンタジー中国)董事副総経理

平成23年3月

イオンファンタジーマレーシア取締役

平成24年1月

イオンファンタジー北京(現イオンファンタジー中国)董事総経理

平成25年1月

同社董事長総経理

平成26年1月

同社董事長

平成27年9月

イオンファンタジー中国事業責任者

平成29年5月

イオンファンタジー取締役

平成30年5月

イオンファンタジー代表取締役(現任)

株式会社イオンファンタジー

株式会社イオンファンタジー

1997年、ジャスコ株式会社(現イオン株式会社)から店舗を譲り受け営業開始。ショッピングセンター内のアミューズメント施設、及びインドアプレイグラウンドの運営に携わっている。家族で楽しめる「モーリーファンタジー」「キッズーナ」などのブランドは日本国内だけでなく中国、マレーシアなどのASEAN諸国に幅広く展開している。

株式会社イオンファンタジー
〒261-8504
千葉県千葉市美浜区中瀬一丁目5番地1

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